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袴姿の羽生君と『殿、利息でござる』


(お写真、お借りしています)

 

かおっちゃん

 

国民栄誉賞受賞日の羽生君。彼の羽織袴姿は本当に凛として立派でしたね。

 

ところで、映画『殿、利息でござる』は、まだ見ていないのですが、

 撮影当日にとられた数分のメーキング・ヴィデオは何度か見ましたよ。

Tシャツ姿でメガネをかけた羽生くんが、控え室で質問に答えているの。

 

準備は大丈夫ですか?めいた質問に、

 

セリフも頭に入っていますし、演技も体に染み込ませてありますが、

本番では、緊張でとびます。

といったようなことを、涼しい笑顔で答えていました。

 

ベテラン俳優が勢ぞろいの映画へ、映画未経験の彼が、当日にぶっつけで

望むという、普通では考えられない状況です。

それなのに、「緊張で全部とびます」と言ってはいるものの、

羽生君の中では、彼の「殿」は納得のいく域まで完成済みである、

ように感じました。

 

そして「緊張で全部とぶ」事態は、もちろん起こらない。

わたしには驚きに映った、この時の羽生君の穏やかな笑顔は、

そんな事態を起こさせない、ということを物語っていたようです。

 

そして、最高の見ものは、殿を誰が演じるのかを知らされていない

有名俳優さんたちが、緊張して迎える殿の登場場面。

袴姿の羽生結弦「殿」を認めたときの彼らの驚きようといったら!

 

みんな、目を大きく見開いて、えーーっと、驚きと喜びと照れの交じった

笑顔になったまま。みんな、そんな顔のまま、何度も羽生君の方を

振り返ったり、お互いの顔を見あったりして、そわそわどきどき。

まるで全員小学生みたい。

 

でも、撮影中での「殿」参上なので、みな、度肝を抜かれつつ、

演じる羽生結弦を迎えいれて、自らも役に戻って絶妙な演技を続ける・・・

 

なんて楽しい映像!

 

羽生君に圧倒的な存在感と品格がある、ということの証を見た気がしたのもこの映像でした。

 

俳優さんたちは、今が旬の、

美しく輝く他の俳優さんたちを毎日見ているはず。

そんな彼らが、眩しいものでも見るかのように、目をキラキラさせて

興奮していたのです。

まさか、羽生結弦か!これが本物の!!と言わんばかりに。

 

撮影直後の、まだ興奮冷めやらぬ間に、出てきた言葉がまた楽しい。

「ずっと笑顔で見つめてしまいました。キレイでした(笑)」

(阿部サダヲ)

「美しかった。」

これが男優さんの言葉・・・。

 

中村義洋監督は、

「いやー、ここまでハマるとは思いませんでした。いやー!」

役にぴったりなどという域ではなくて、

羽生結弦とは、聞きしに勝る人物でした、という驚嘆のようです。

 

以下は、映画封切り直前に中村監督がよせたコメントです。

 

「現場では、その立ち居振る舞いから目力の強さ、澄んだ声まで、殿様としての説得力に満ち溢れておりました。それにしても、この伊達の殿様は、いまや仙台藩どころか日本一となり、果ては世界までも征服されておられるわけですから、本当にとんでもない人をキャステングしてしまったもんだよなあと、僕ら自身もいまだにおののいている次第です。」

 

そして、松竹のプロデューサーの言葉。

 

「阿部サダヲさんを始めとした、クセ者揃いのオールスターキャストをも圧倒する存在は、もはや、役者ではないのではないかと監督が言い出した。

内心では無理に決まっていると思いながらも、ダメ元で出したオファーの結果、奇跡だとしか思えませんが、スクリーンにあの国民的英雄が登場することとなりました」

「このことは撮影当日まで現場内でも極秘扱い。煌びやかな衣裳で登場した彼を見たときの皆の表情といったら…。まさに、江戸時代、殿様が突然現れたときの主人公たちの表情と全く同じだったのではないかと思います」

 

このメーキングでも、

本当にオールスターキャストが完全に圧倒されていました!

 

この楽しいヴィデオ、見ましたよね?

 

 

(お写真、お借りしています)