クリスマスの思い出


 

かおっちゃん

 

クリスマスケーキのこと、さすがよく覚えていますね!

うちでは、おかし作りはおかあさんとかおっちゃん中心で、

その他大勢は食べる役だったものね。

 

そう、あのクリスマスケーキのクリーム!

パステル色のピンクの花びら、うすい緑色の葉っぱ。

花びらも葉っぱの中央もけっこうふっくら厚くて、

本当に早くお口に運びたーい、って待ちきれない思いだった。

 

バタークリームはおばさまがお礼で届けてくださったケーキだったの?

でも確かに、思いがけず、夢のように2つ目のケーキがやってきた年が

あったような気も・・・

いずれにしろ、生クリームより黄色みがかっていて、

味も濃厚でこちらもすごくおいしかった!

 

わたしたちのお礼の手紙を読んだおばさまは,

感激して泣いたと言っていたよ。

でもヴィデオで撮った映像でもあったら、なお良かったろうね。

わたしたちのケーキを囲んでる様子は見ものだっただろうから!

クリスマスの主役はイエスさまかもしれないけれど、

あのケーキが担っていた役もすごーく大きかった!

 

そして、おかあさんがお料理を用意し、食事のあとはケーキを切って。

パパはその夜はヨーロッパの伝統や、キリスト教についてお話してくれて。

みんなで歌って。

すてきなクリスマスがまちがいなく毎年やってきた。

 

ところで、おかあさん、今でも言うよね、

かおっちゃんの小さい頃のこと。

小さくてガスレンジも見えないのに、母の足元で、

「ぶどんのにおいしゅる(うどんのにおいがする)」

などと当てていたものだと。

食いしん坊なだけじゃなく、料理好きで、と書きながら、

いま思い出した!

 

かおっちゃん、そうか、あなた、すごく鼻がいい人だったんだよね!

調香師になりたい、なんて言ってたこともあったっけ。

 

あれ? 話がどんどんずれちゃいました。

今日はこの「東方三博士の礼拝」をお送りします。

 

 

 Conrad von Soest
 Conrad von Soest