かおっちゃん、こんにちは。
うちの本棚にあった、くまのプーさんはよく覚えているよ!
最初のページの絵もはっきりと。あれはディズニーのだったの?
わたしたちは、両親と、そしてたくさんの絵本と本に育てられたと言っていいよね。
最初にあの真四角で赤やみどりや黄色などいろんな色の表紙がある「うさこちゃん」。
あとは、「歩き出した小さな木」も大好きだったし、「もりたろうさんの飛行機」や、
ちょっとこわい「きょうはいい子だったかい」。
「今日のお話なあに?」の春夏秋冬の4冊は、両親は何度読んでくれたのかしら!
きっと数え切れない回数だよね。寝る前に、お話ひとつでは全然足りないんだから。
「もうひとつ!」「もうひとつだけ!おねがいします!」「これで最後だよ」「はい!」「もうひとつ」「おまえたち、さっき最後だって約束しただろう?」
こんな会話が枕元で毎晩くりかえされていた。
パパはときどき本をぐるぐる回転させながら読んだりして、わたしたちを喜ばしてたね!
おかあさんが読んでくれると、ひとまわり細い高音で 、リズムも変わって、
同じお話が違うように感じられるのが不思議だった。
パパをのぞけば、わが家の一番の読書家はかおっちゃん。
小学校低学年の人が、あの厚くて重い「西遊記」や「海底二万海里」をかかえて、
夏休みなど1日読みふけっているのには恐れ入ったものです。
夕食の時間になって呼ばれると、革のソファにべったり顔をつけてずっと動かず本を読んでいたかおっちゃんの頬には、ソファの革の跡がついていたものだからね。
わたしも図書室のお友達だったけれど、あなたの比ではなかった。
デュマの「三銃士」はまったく同じ時期に読んだよね。
1日で読み終わる長さではないのに、面白すぎて読むのがやめられない。もう遅いからと
両親にライトを消されてからは、「今すぐ翌朝になって続きがすぐに読めたら!」と
眠りにつくまで布団の中で苦しんだよね!
秋の読書週間には、いろんな児童作家の書き下ろしが載る、厚い「本の特集号」が学研から出るのも楽しみだったね。学校にそれが届くと早く読みたくて、徒歩5分のうちまで歩く時間も惜しいほど。
そのころ、町主催の交通安全標語コンクールに中高学年全員が応募したのだけど、
わたしは「本を読みながら道を歩かない」という大間抜けな標語を出しました・・・。
ミルンのプーさん、読んでみたいな。
デジタルならすぐ入手できるのでしょうが、印刷された本を手にするのが好きなわたしは、これもやはりその形で出会いたい気がしています。
そういえば、石井桃子さんもわたしたちの幼少期に大きくかかわった人のひとりですね。
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